あるとき、仕事でフィンランドの首都・ヘルシンキに1週間ほど滞在することに。市街を中心に仕事をこなしていく中で耳に入ったのが「エストニア」という国の名前だった。エストニアの首都・タリンは、バルト海を挟んでヘルシンキの対岸にあって、しかも高速船で1時間半でアクセスできてしまう。さらにタリンの旧市街は世界遺産に指定されていて、そしてなんと日帰りも可能!! こうなったら、行くしかないでしょ。
エストニア…… 聞いたことはある程度。確か5年くらい前にロシアから独立したバルト三国というやつに、エストニアも入っていたような気がする……。それくらいの知識しかない状態で出発。当然のことだけど、ヘルシンキでは出国手続き、タリンでは入国手続きが必要。「こんなに近くても外国なのねぇ」と実感しながらタリンの港に到着。
この日、私に許されたタリンの滞在時間はたったの5時間。ヘルシンキ行きの最終の高速船の時間までたっぷり見物するべく、まずは街のありそうな方向に向かって歩いてみた。すると幸い勘は当たり、15分ほどでお目当ての旧市街入り口に到着。
ここは世界遺産に指定されているだけあって、古くからの町並みが美しく残されていました。石造りの壁、石畳の路地、そして石畳の広場……。ヨーロッパビギナーである私はその雰囲気に感動!
お昼頃には路地裏を歩き回り、美味しそうな雰囲気のレストランに入って優雅にランチを楽しみました。久しぶりにお肉を食べることができ(フィンランドは物価がやたら高く、肉など食べられなかったので……)、しかも値段はフィンランドのマクドナルド並み! 「いいわぁ~」とか言いながら、ランチを満喫。
その後はロシア正教会や今は国会議事堂として使われているお城などを観光し、郵便局ではめったに出さない絵葉書を自分宛に出し(記念にね)、かわいい雑貨屋などを存分に回っていたら…… 時間をすっかり忘れてた。帰りはボートの時間がギリギリになり、タクシーで港にダッシュ。最終便になんとか滑り込んで無事ヘルシンキに戻ることができ、駆け足のエストニア旅行はあっという間に終了……。
私にタリン行きをすすめてくれたフィンランド人によると、エストニアのいいところはタリン以外にもいっぱいあるとのこと。1度目はタリン、2度目はビーチに遊びに行くのが正解なのだとか。もし次回行くことがあったら、ぜひ郊外にも足を伸ばしてみたいなぁ、と思った国でした。
【写真:広場からトーンベア城に向かう途中の路地で、ギターを弾くおじさん】